訪問介護の採用。2026年8月、会社全体に月36件の応募。採用で変わったのは選ぶ理由でした。岡田健吾。

介護の求人に月36件の応募。採用で変わったのは「選ぶ理由」でした

2026年8月、僕らの会社には36件の求人応募がありました。

36人採用したという意味ではありません。
会社全体への応募件数です。

応募が増えてよかったのは、採用するときに「この人と一緒に働きたい」と思える理由を、ちゃんと考えられるようになったことです。

「印象が悪くないから採用する」
「印象がいいから採用する」

似ているようで、結構違います。

人が足りないと、採用を急ぎたくなる

訪問介護は、人がいないと依頼を受けられません。

仕事の相談をいただいても、対応できるスタッフがいなければ断ることになる。
既存のスタッフにお願いし続けるのにも限界があります。

そんなときに応募が来たら、採用したくなる気持ちは分かります。

資格もある。
勤務条件も合う。
面接で特に気になるところもない。

じゃあ、来てもらおう。

ただ、ここで一度考えたいんです。

その人と一緒に働きたいのか。
人が足りないから採りたいのか。

僕も以前、人材紹介会社に約105万円払って、1人採用したことがあります。

夜勤ができる方で、当時の僕らには貴重な人材でした。
その方は、ちょうど1年で退職しました。

もっと面接で深掘りするべきだった、という反省があります。

会社に必要な条件だけでなく、本人が何を求めているのか。
うちが、その希望に応えられるのか。

そこまで確認して採用を決める必要がありました。

「落とす理由がない」と「採りたい理由がある」

応募が増えると、たくさん不採用にできる。

僕がよかったと感じているのは、そこではないです。

「この人と一緒に働きたい」と思える方との出会いが増えたことです。

実際、面接をしていて、いい人が多いと感じていました。

落とす理由が見つからない。
むしろ、一緒に働きたいと思ってしまう。

これはこれで、経営者としては悩みます笑

ただ、採用を考えるときに、気になるところがないかを確認するだけで終わりたくはないです。

なぜ、この人に来てほしいのか。
本人は、なぜうちで働きたいのか。

お互いに理由がある状態で、一緒に働き始めたい。

応募を集める力をつけるのは、そのためでもあると思っています。

採用するとき、何を見ているか。条件の確認に加え、一緒に働きたい理由と本人の希望も確かめる。

応募してくれる理由も変わってきた

以前は、給料や家からの距離など、条件面の応募理由が中心でした。

もちろん、それは大事です。
生活もあるし、毎日通う場所なので。

ただ、こんな言葉もいただくようになりました。

「長く働きたいと思える職場だと思った」

「今後が楽しみな会社に入りたかった」

「キャリアアップを目指したい」

うれしいですよね。

給料や勤務地に加えて、会社のこれからや、自分がどう働いていけるかまで見てくれている。

そういう方と面接していると、僕も一緒に働きたくなります。

同時に、会社側もちゃんと応えないといけない。

「長く働けそう」と思って入社したのに、実際は全然違った。

そうなったら、応募してもらえたことを喜んでいるだけでは済みません。

いい人だから採りたい。でも、人件費も増える

この頃、僕らの人件費率は約70%。
税理士からも「攻めすぎ」と言われていました。

いい人に応募してもらえても、採用すれば毎月の給料が必要です。

面接で「一緒に働きたい」と思ったからといって、お金のことを考えなくていいわけではありません。

そこは経営側の仕事です。

ただ、経営者の僕が不安だから、という理由だけで採用を絞るのも違うと思っています。

僕らは、これからも店舗を増やしたい。
そのためには、一緒に働く人が必要です。

採用は一期一会です。

いい人に出会えたときに、受け入れられる会社にしておきたい。
採用したあと、その人が働ける仕事もつくっていかないといけない。

人を増やしたい。
でも、人件費は怖い。

そこは、普通に両方あります笑

面接している僕らも、見られている

応募が増えたからといって、会社が偉くなるわけではないです。

応募してくれた方も、会社を見ています。

どんな経営者なのか。
どんな人が働いているのか。
ここで長く働けそうか。
自分がやりたいことに近づけそうか。

僕らが「一緒に働きたい」と思っても、相手にもそう思ってもらわないと始まらない。

そして、入社してもらったら、長く働ける場所を用意する必要がある。

「今後が楽しみな会社」と言って応募してくれる人がいる。

その期待に応えられるか。
経営者として、やることは多いです。

こっちが試されてる側です


執筆:岡田健吾
初出:note「介護の求人に月36件の応募。採用で変わったのは『選ぶ理由』でした」