介護の夜勤と聞いて、何を思い浮かべるだろうか
少ない人数で広いフロアを見守る緊張感。
ナースコールが鳴るたびに走る。合間に記録を書き、巡回し、体位変換をする。
仮眠時間があるはずなのに、実際には横になれない日もある。
多くの介護職にとって、夜勤は「耐えるもの」。
でも、本当にそれでいいのだろうか。
「人が足りないから仕方ない」「夜勤はそういうもの」——。
そうやって諦めてきた結果、夜勤が原因で離職する人が後を絶たない。
この記事では、AIとテクノロジーを活用して夜勤の負担を**“構造的に”減らす方法**を考える。
目次
夜勤がキツい「3つの構造」
夜勤がつらいのは、単に眠いからじゃない。
根っこにあるのは、次の3つ。
構造1:少人数で「全部やる」しかない
日中なら分担できる業務——巡回、記録、緊急対応、排泄介助——を、夜勤では1〜2人で抱える。
やるべきことの総量に対して、人手が足りない。
構造2:判断の負担が重い
夜間に利用者の体調が変化したとき、すぐ相談できる相手がいない。
「この程度で看護師を起こしていいのか」「救急車を呼ぶべきか」
深夜に一人で判断を迫られるプレッシャーは、日勤帯の比じゃない。
構造3:記録が後回しになる
夜間の出来事を正確に記録したくても、対応に追われてメモすら取れないことがある。
結果、夜勤明けにまとめて記録を書くことになり、退勤が遅れる。
睡眠が削られ、疲労が溜まる。悪循環。
テクノロジーで「構造」を変える
見守りセンサー × AIで「巡回」を最適化する
夜間巡回の目的は、安全確認。
でも、全員の居室を定時に回る必要が本当にあるだろうか。
見守りセンサーとAIを組み合わせれば、
**「異常があったときだけ対応する」**に近い形へ寄せられる。
例えば、ベッドセンサーが離床を検知し、AIが「転倒リスクが高い動き」と判断したときだけアラートを出す。
安定して眠っている利用者を、巡回で起こしてしまうリスクも減る。
もちろん、センサーだけに頼るのは危険。
定時巡回をゼロにするのではなく、巡回の頻度と優先順位をデータで最適化する。ここが肝。
AIチャットで「判断」を一人にしない
深夜に一人で判断を迫られる。これが一番しんどい。
AIに症状や状況を入力すれば、一般的な対応の目安や、過去の類似ケースでの対応履歴を即座に確認できる。
医療的な最終判断をAIがするわけじゃない。
でも、**「連絡前の情報整理」「緊急度の目安確認」**としては実用的。
たとえば、こう聞ける。
「バイタルがこの数値で、こういう症状。一般的にはどの程度の緊急性?」
それだけで、判断に伴う不安はかなり軽くなる。
これは看護師への連絡を遅らせるためじゃない。
必要な情報を整理し、的確に連絡するため。
例えば報告がこう変わる。
「Dさんの体温が38.2度で、2時間前から上昇傾向」
「呼吸数は正常範囲。ただ発汗あり」
情報が揃っていれば、看護師側の判断も速い。
音声入力 × AIで「記録」をリアルタイム化する
夜勤中の記録が後回しになるなら、発想を変える。
“書く”を減らす。
対応しながらスマホにこう話しかけるだけでいい。
「2時15分、Eさんトイレ覚醒。歩行見守り実施。問題なし」
AIが音声を認識し、記録フォーマットに変換して保存。
巡回しながら、介助しながら、リアルタイムで記録が積み上がる。
夜勤明けに
「あれ、3時頃なにかあったっけ…」
と思い出しながら書く必要が消える。
退勤時間に記録が終わっている。
たったそれだけで、夜勤明けの疲労感は別物になる。
夜勤が変われば、採用が変わる
夜勤の負担軽減は、今いるスタッフを守るだけじゃない。
採用にも直結する。
求職者が応募をためらう理由の上位に「夜勤がきつそう」がある。
逆に言えば、こう言える施設は強い。
「夜勤はこういうテクノロジーを使っている」
「こういう体制で回している」
「記録はこうやって負担を減らしている」
抽象じゃなく、具体。
それが、採用市場での武器になる。
「根性で耐える夜勤」ではなく「仕組みで支える夜勤」
この違いを打ち出せる施設が、これから勝つ。
夜勤を「仕組み」で変える時代へ
夜勤がキツいのは、スタッフの頑張り不足じゃない。
少人数で全業務を抱え、一人で判断し、記録まで背負う——。
この構造が無理ゲーなだけ。
AIとテクノロジーは、その構造を変えるための道具。
巡回を最適化する
判断をサポートする
記録をリアルタイム化する
人にしかできない「ケア」に集中できる夜勤へ。
夜勤は「耐えるもの」から「回せるもの」へ。
その転換は、もう始まっている。
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ケアGOでは、介護記録のAI化をはじめ、夜勤業務の効率化に関するご相談も承っています。
「まず何からやれば?」の段階でも大丈夫。お気軽にどうぞ。



